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ウェストハム――サッカーの歌のための彫刻

アンジェラ・ブロック

テート美術館 ― YBA & BEYOND 世界を変えた90s英国アート展にて展示されるアンジェラ・ブロックの作品「ウェストハム――サッカーの歌のための彫刻」について紹介します。

作品名:ウェストハム――サッカーの歌のための彫刻

アーティスト名:アンジェラ・ブロック

制作年:1998年

技法・素材:ビーコン、電球、コントロール・ユニット

サイズ:166 × 300 cm

アンジェラ・ブロックは、1966年にカナダのオンタリオ州で生まれ、現在はベルリンを拠点に活動するアーティストです。ロンドンのゴールドスミス・カレッジで学び、ヤング・ブリティッシュ・アーティスト(YBA)の一人として知られています。彼女は1997年にはターナー賞にノミネートされました。ブロックの作品は、音、光、映像、彫刻、インスタレーションなど多様なメディアを横断し、システム、パターン、ルール、そして人間と作品との相互作用に関心を示しています。特にテクノロジーの文脈における指示や規則に強い興味を持ち、多くの場合、自身で開発した技術を用いて、事前に編集されたシステムを探求しています。

本作品「ウェストハム――サッカーの歌のための彫刻」は、1998年に制作されたインスタレーション作品です。その制作には、ビーコン、電球、コントロール・ユニットが使用されており、ネオミニマリズムの様式で表現されています。 この作品のタイトルに含まれる「ウェストハム」は、イギリスのサッカークラブを指し、「サッカーの歌」はスタジアムで歌われるチャントやアンセムを示唆しています。ブロックは音楽を自身の作品に組み込むことが多く、音楽のスコアに反応する光のインスタレーションなどを制作しています。 本作で使用されているビーコンは、元来、横断歩道を照らすベルシャビーコンとして一般的に用いられるものです。 これは、公共の信号、規則、あるいはサッカーファンのような集団のエネルギーや動きといった要素との関連性を示唆していると考えられます。

アンジェラ・ブロックの芸術は、鑑賞者の解釈に委ねられることが多く、その意味は鑑賞者の主観によって決定されます。 彼女はまた、オブジェに対する私たちの態度を問い、それが私たちの日常環境との潜在的かつ必然的な相互作用であると示唆しています。

この作品は、テート・モダンが所蔵しており、テート美術館が企画する展覧会「YBA & BEYOND 世界を変えた90s英国アート」において展示されます。 この展覧会は、1980年代後半から2000年代初頭にかけての英国美術、特に「ヤング・ブリティッシュ・アーティスト(YBA)」と呼ばれた作家たちに焦点を当て、90年代の英国美術が世界の芸術シーンに与えた革新的な影響を検証するものです。 アンジェラ・ブロックは、この時代の重要なアーティストの一人として、その創造性の軌跡を示す作品を通じて、展覧会の構成に貢献しています。