ローバット・テーゲシュトゥルム
東京都美術館開館100周年を記念する「スウェーデン絵画 北欧の光、日常のかがやき」展にて展示されているローバット・テーゲシュトゥルムの作品「間奏曲」は、1883年に油彩、カンヴァスの技法で制作されました。この作品はスウェーデン国立美術館が所蔵しています。
本展覧会は、19世紀末から20世紀にかけてのスウェーデン美術の「黄金期」に焦点を当てています。この時代、多くの若いスウェーデン人芸術家たちは1880年頃からフランスで学び、人間や自然をありのままに表現するレアリスムに傾倒しました。彼らは帰国後、自国のアイデンティティを示すべく、スウェーデンらしい芸術の創造を目指し、自然や身近な人々、あるいは日常にひそむ輝きを、親密で情緒あふれる表現で描き出しました。展覧会では、「自然」「光」「日常のかがやき」をキーワードに、現代スウェーデンを象徴するウェルビーイングな暮らしのルーツを作品に見出すことを試みています。
「間奏曲(Intermezzo)」というタイトルは、音楽用語では「劇やオペラの幕間に演奏される、経過的な楽曲」や「独立した独奏曲に名付けられたロマン派の性格的小品」などを指します。 このタイトルが絵画に与えられた意図は、鑑賞者に特定の雰囲気や感情の中間的な状態、あるいは一時的な休息や思索の時間を想起させることを狙っている可能性があります。
ローバット・テーゲシュトゥルムが「間奏曲」を制作した背景には、当時のスウェーデン人画家たちがフランスで学んだレアリスムや自然主義から離れ、自身の感情や叙情的な雰囲気を重視した独自の表現方法を模索していたという時代の流れがあります。 この作品も、そうしたスウェーデン美術の転換期において、画家が内面的な感情や静謐な情景をどのように表現しようとしたのかを示すものと考えられます。
具体的な作品の内容や、発表当時の評価、あるいは後世に与えた影響に関する詳細は、現時点では広く公開されている情報からは明確ではありません。しかし、展覧会の趣旨や当時のスウェーデン美術の動向を鑑みると、「間奏曲」もまた、北欧の光と日常の輝きを独自の感性で捉え、表現しようとしたテーゲシュトゥルムの試みの一端を示すものとして、その意味合いが読み解かれることでしょう。